GSX1400の冷却対策
2008年 12月 30日
今年のOFFシーズンは、購入して触っていなかった九州サンタバイク製(そうだと思う)FCR41の取り付けをする予定です。 これはセッティング大変と思いますが2009年の楽しみの一つです。 ご期待ください!
GSX1400油冷の象徴であります、エンジン幅よりかなりはみ出たオイルクーラーはラウンドタイプになってエンジン幅より小さくスマートにはなったのはいいのですが、季節を問わず停滞に巻き込まれたときにノーマルより約10℃ほど油温が高くなる傾向がありました。
冬場の高速道路では、その傾向はありがたく、50℃~60℃という低い油温が60℃~70℃とやや改善するようで、オーバークールによる水蒸気のオイルへの混入を改善できるかもしれないので良いのですが・・。 (ピストンの隙間から噴出した燃焼時の水蒸気がクランクケースにどうしても下りてオイルに混入してしまう。 油温が100℃にならないと、その水分がオイルから蒸発しないから、エンジンがしっかり暖まらないで走行することが多い場合はオイル交換を早めにしたほうが良い(スズキ開発者談))
反面。 以前、夏場の停滞でよっぽどのことがないと110℃には達しなかった油温が、簡単に120℃を指すことが多くなりました。 走り出すと、かなりの速さで冷却されて油温が80~90℃に落ち着くのですが、渋滞時の信号待ちで思わずアイドリングストップしてみたり・・。
設計上115℃前後でオイルクーラーファンが回るようですので、120℃を超える油温はメーカー設計で上限に近いと考えていいですかね。 わかばん号はラウンドオイルクーラー装着時にクーリングファンをフレームに残すと、少し前方にオイルクーラーが押し出される格好となり、ラウンドオイルクーラーの両端にフロントフォークが接触しそうだったので、クーリングファンを取り外したまま夏を越しましたので、特に120℃を超えると神経を使いました。
キャブレターじゃないので、エンストするようなパーコレーションは起こらないですが、120℃を超えると、MOTUL300Vを入れているからといっても、カラダで火鉢を抱えているような気分はあまり気持ちいいものではありません。
そこで、クーリングファンを戻す作業をすることにしました。
市販の穴あきプレートでフレーム穴に合わないラウンドクーラーを取り付けています。
何に使うか? お判りですよね。
1400は油温115℃でクーリングファンが自動的に回るのですが、手元スイッチで強制的にファンを回すスイッチです。
サーモスタットはご存知のように、コタツの温度が上がってくるとパチッと切れるような簡単しくみになっています。 通常熱膨張率の異なる2枚の金属板を貼り付けて、温度変化で金属が延びるとその金属板が曲がります。 その原理を利用してスイッチをON・OFFにするものです。
ですから、GSX1400のサーモスタットを例えば115℃でONになるのを100℃でONにしたくても物理的に無理でして、前出の焼け火鉢を抱えるのがイヤなので、自分でもファンを回せるスイッチがずいぶん前から欲しかったので今回取り付けることにしました。
サーモスイッチがONになると、独立したクーリングファン回路がONになり、バッテリーからヒューズを経て直接クーリングファンを回します。
そうです。 そこにはコンピューターやらリレーやら制御回路は存在しないのです。
ですから、この2本の配線を短絡(ショート)させると、クーリングファンがウィ~ンと回り始めます。 もちろん、この2本の配線にスイッチを入れておかないと、ショートさせた状態ではファンが回り続けますので、バッテリーに負担がかかりすぎるでしょう。
2本の配線を少し違った位置で皮をむき、別のスイッチ回線を取り付けてハンドル位置まで持ってきてスイッチを入れます。 手元のスイッチがOFF(短絡していない)でも、規定の温度に達すると、サーモスタットは生きていますのでファンが回り始めます。
サーモスタット配線から取り出したスイッチ配線です。
その時に、あったほうが良いのが中の配線を熱で溶けないように保護するサーモスリーブです。
タンク下のガソリンホース用のようですが、自分はタンク下や高熱部分の配線には、コレを良く使います。 今のところ問題が起きていませんので安心かと・・。
雰囲気はま~壊していないとは思います。
この部分はフレームに直接切った穴なんですけど、ねじ込んでゆくと別のフレームに当り行き止まりとなりますんで、丁度よい長さのネジが見つからないので、ディスクグラインダーで切りました。
テスト走行をしたいのですが、この季節にクーリングファンを回さないといけない状態にするには初詣の渋滞か。
皆様! 来年もまたGSX1400な良いお年をお迎えください!