無事帰ってきた男!

【またまたハードボイルド風で】

前夜の冷たい雨で、路面はまだところどころ濡れていた。

実家のバイクまでたどり着き、先日ワックスをかけてピカピカのタンクを軽く撫ぜる。
「今日はお前を試す日さ。 がんばれよ!」GSX1400NOSはうなだれている。

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シートを外して、NOSボトルのバルブを回し始めると、「シュッ」とガスが少し飛び出たような音を立てる。
しかし、すぐにもとの静寂に戻った。
エンジン回りやNOSラインを一回りして、ガス漏れが無いか確認する。

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雨は止んだようだが、空気は冷たい。
気温はたぶん一桁だろう。
NOSのガスプレッシャーゲージは600psi強を指している。
NOS運転には約900psi必要とされている。
5lb用ボトルヒーターを2lbボトルに巻きつけてある。
すぐ暖まりそうだが、消費電力をどれだけエンジンがカバーできるかも、試運転の目的でもある。

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まず室内でパージをかましてみる。
予想通りの大迫力である。

パージは、エンジン直前の電磁バルブまで、ナイトロアスオキサイドガスを通しておくことにより、NOSをONにしたときのタイムロスを切り詰める役割があるが、街中ではただの無駄なパフォーマンスである。

室内でパージしたので、目が回ってきた。
脳みそがかるく心地よく締めつけられる感覚が残る。(@_@。

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今日に備えて、完璧に整備はした。 
最後にタイヤの空気圧調整とオイルをチェーンになじませて、GSX1400NOSを外に連れ出す。

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エンジン始動!
アンメーターがアイドリングでも10A強マイナスに振れる。
これは、ボトルヒーターにエンジンオルタネーターでは供給不十分な電流をバッテリーが補完していることを示す。

しかし、ボトルが約30℃ほどになるとサーモスタットでリレーが切断され、バッテリチャージのほうへ針が向かう。
おそらくバッテリーは大丈夫であろう。

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今日は寒い。
高速入り口まで約30分弱。 たまにNOSプレッシャーを覗き込むと、750psiと少しづつ圧力を増している。
しかし、まだ規定の900psiには達していない。

今のところ、エンジンも車体も、配線の束をフロントにつなげたステアリングも問題は無い。

阪和自動車道貝塚インターから、北に1つのインターを走る試運転の始まりである。

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ブルーのNOSアーミングスイッチをONにしながら、加速車線をジェントルに加速する。

路面は完全に乾燥していない。
NOSの強大なパワーでスリップするかも・・・。 と頭の中で声がこだまする。

車が多い。 大阪市内に向けて走行しているのに追い越し車線も車間が少ない。

「おっ車線が空いたぞ!」
NOSを起動するホーンボタンに左親指を乗せて、アクセルをオープンする。

「まずい! カーブだ!」
押せない。

結構加速したので140は超えている。 しかし他の車が遅く危険である。

「よし! もう一度」
走行車線から、追い越し車線に飛び出て、あえてトップギヤーでアクセルをワイドに開ける。
100Kmトップでの加速は、GSX1400は少しけだるいものがあるが、NOSによってその加速がどんなに強烈になるのか、それが楽しみである。

「吉幾三!」ちがう 「よし!」
「あっ!だめた。 車間が短すぎる!」
「おっと! もう出口だ・・・」

結局NOSをONにできなかった・・・(-_-;)
料金所でお金を払いながら、嫌悪感に浸る。

【再チャレンジ!】
ここでNOSを試さなければ男ではない! と、阪和自動車動を和歌山方面にUターンし、再び料金所から南行き車線に入る。

「こんどこそ!」
「OK! いくど~!!」
「またカーブかいな・・・」
よく考えてみた。 阪和自動車道は直線がほぼないことに今頃気がつく。(>_<)

「次の600Rで行くか~!」
「よし! 今だ。」
「ぷ~~~」とホーンが鳴った。

先ほどの料金所でアーミングスイッチをOFFにしていた(^^ゞ

気を取り直して「アーミングスイッチON!」「プレッシャ900psi」
時速100Kmトップギヤー。
「ON!!」

緩やかなカーブに「シュー」という音と「キーン」というジェットエンジンのような音を響かせて、約2秒ほどのタイムラグの後に、まるで2サイクルのパワーバンドのような加速が始まる。

ドッカン! ではなかった。 最小のジェットをノズルにセットしているので、約36HPアップのはずである。 A/Fメーターは12対1。 フル加速にしてはちょっと薄いか?

見る見る前の車が近づいてくる。 ホーンボタンをリリースするが、まだスロットルの反応が過敏である。 おそらく残留ガスの影響であろう。

気が付くと、関空連絡道路の表示。 「おっ! そうだ! 関空に向かい阪神高速で岸和田にもどろう。」

関空連絡道路は空いていた。 
ローからNOSを使ってみようかと思った。
しかし、ホーンボタンを押しながらクラッチレバー操作ができない! 仕方ないので、5速でON。
当然ギヤーが低いと加速はもっと強烈である。
しかし、GSX1400はECUコントロールのセカンダリースロットルバルブの開度がゆったりのようで、キビキビはしない。

今日の試験走行は大成功!! としよう。

次回ボタンを押さないで、自動的にエンジン回転数とスロットル開度でONにできるワイドバンドコマンダーをプログラムし、セカンダリースロットルバルブを取り外すのも有効かもしれない。

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おっと。
試験走行後のNOSボトルの重さは5.53lb。
規定ではこれが通常満タン状態だが・・。
チャージしてくれたショップが確か7lb以上入れてくれていたことを考えると。
「おいおい! すでに2lb消費かよ~」それって約800gのNOSを消費したことに。

4回NOSを10秒ほどと、サージを一回で約3000円??

これがNOSが普及しない要因であるかも(-_-;)

しっかし! 今まで聞いたことのない加速音と恐怖ではないが「おぃおぃどこまで加速するの」という加速感はお値打ちもの。

普及するといいな!
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Commented by Yazu at 2006-03-19 18:16 x
無事ご帰還。お帰りなさい。
レポわくわくしながら拝見しました。まるで擬似音が聞こえてきそう。。。
プシュッ。キーン!!グワッ!!ゴーッ!!

とにかく、無事で何よりでした。
次回、パワコマでの制御、どの回転数で制御を掛けるのか中々難しいでしょうね。
こっちまで、興奮して今夜は夢見そうです。
Commented by Yazu at 2006-03-19 18:18 x
パワコマではなく、ワイドバンドコマンダーでしたね。(失礼しました。)
Commented by wakaban0925 at 2006-03-19 18:33
Yazuさん ほんとにホッ! っとしてます。

そうなんです。 ワイドバンドの設定で悩みそうです。
でもセカンダリースロットルバルブがついている間は、適当で良さそうな雰囲気です。
Commented by コイケッチ at 2006-03-19 19:49 x
阪和道 関空連絡 湾岸 を試走行ですね。湾岸北港通過後、中島前まで真っ直ぐですよね。湾岸野郎の300キロトライの場所です。あそこなんか三車線あるしいいかも。
因みにR1100でメーター270キロでした。
報告前半少し吹き出してしまいました。押す根性決まるまでの経過が楽しかったす。
しかし かなり本物横並びで見たい聞きたいですわ!!
文章だけでは想像つきにくいっすわ!!
ドライの日に試したいでしょうね。
無事帰還 というより 製作成功おめでとう御座います。
ついでにWBC決勝進出おめでとう!(関係ないやん)
Commented at 2006-03-19 21:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2006-03-19 21:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by エルモ at 2006-03-19 23:18 x
いやぁ、よかったですね! NOSって楽しそうヾ(´ε`*)ゝ 味わいたいっす。
でも10年たってもメーカー純正オプションにはならなそうな...

ところで、NOSを利かしてない時って、NOS搭載前のEGフィーリングが
そのまま残ってるんですか? そうなら良いですよね~!
以前、後付けターボを試したんですが..正直、.無駄遣いしたなって
にがーい記憶があるもので...追レポ期待してます!!!
Commented by wakaban0925 at 2006-03-19 23:41
ボトル充填とそのコスト以外は、他のエンジン出力改造と変わらぬパフォーマンスが期待できると思いました。

ボタンさえ押さなければ、ドノーマルエンジンですから、耐久性も削ぎ落としませんし、エンジンノイズや振動もノーマルです。
でもボタン押したときのサウンドがたまらんですわ。 個人的に。
Commented by ottotto at 2006-03-20 00:39 x
ますは、祝成功&無事
行動力と精神力には脱帽
>ローからNOSを使ってみようかと思った。
当方輸出用ECUに換装したのですが(フル加速時にセカンダリーが閉じない)、ローでフル加速すると、タイヤが冷え気味だったり、路面状況が悪かったりすると、直進状態でもタイヤが「ズリッ」という感触となることがたまにあります
ノーマルECUでは感じなかったので、セカンダリーバルブが開いたことによる差かなと思ってます(もちろん加速感も輸出用ECUは強いです)
よって、ローギアでNOSを利かした場合、ましてや、セカンダリーを開いた場合となると、ホィールがスピンする可能性が高いような気も…
試される場合は、くれぐれもご用心
Commented by wakaban0925 at 2006-03-20 08:30
皆様のコメントたいへんうれしいっす。
正直GSX1400にもっと加速を求めるのはECU変えたりするだけでも十分かもです。
でも狂気のチューンと思われがちなニトロを、マイルドに手なずけることができる。
そんなことを証明できたと思います。
みなさんのご意見や質問お待ちしています。
Commented by katanaowner2 at 2006-03-20 11:26
まずの試運転の無事&成功おめでとうございます!
是非、一度ナマで走るwakabanさんを見てみたいものです^^
Commented by ENO at 2006-03-20 12:43 x
試運転&無事帰還オメデトウ御座います。国内唯一(?)のGSX1400NOSですね。
マッドマックスのインターセプターの"スッチャーON!"のシーンと
オーバーラップしてしまいますね~。
Commented by おとん at 2006-03-20 12:48 x
試走行無事生還おめでとうございます しかし・・すごいです 生でみたいな~~
こっちにいるときに 見に行けばよかったと 後悔しまくりです
あとは セッティングですか~ 無理なさらないでくださいね
あと 反則金(罰金??)&gas代の払いすぎに注意しましょう~~
Commented by 摂津のバイク馬鹿より at 2006-12-11 10:49 x
中々楽しい事を、やり読む方としては次回の試験走行に期待してますょ・・・しかし・怪我しない様に頑張って下さいね
by wakaban0925 | 2006-03-19 16:29 | スペシャルチューン | Comments(14)

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