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デジタル電流・電圧計(シャント抵抗付き)の巻

最近バイクに色々な機器を取り付けている方は多いと思います。
スマホ充電やNAVIへの給電はまだかわいいのですが、冬場のグリップヒーターやヒーター入りライディングウエアなど、電力消費が大きめのグッズもあり、走行中でもエンジンによる発電能力を超えてバッテリーを減らしてしまい、休憩後スターターモーターが回らないなど、トラブル経験もあるのではないでしょうか。

私の場合高血圧なので、グリップヒーターは気温5℃以上あれば不要なんですが、一時期ダイエットに成功し10Kg近く短期間で減量したとき、血圧が下がり過ぎて指先の痛みに耐えれずに、高価なグリップヒーターを1か月だけ使いました。 その後体重も血圧も元に戻り、ヒーターは真冬でも不要となり、ここ数年あのグリップヒーターはどこに行ったのかもわからなくなりました。

メーカーはある程度の外部電力消費を計算し、発電容量を十分確保していますが、バッテリーの劣化は避けて通れないので、寿命の近づいたバッテリーでは、古いスマホの電池が充電してもすぐ減るように、少し電力を使いすぎるとバイクが始動できなくなるケースが多くなります。

セキュリティー系の給電もバカにはなりませんね。 屋外での盗難防止にアラームやココセコムなどをバッテリーからの給電で使用している場合、チャージャーで給電しないで長い間乗らない時など要注意。 
バッテリーは通常鉛蓄電池です。 鉛蓄電池は放電することによって、電極そのものが劣化します。
放電したまま放置すると、負極側では鉛の表面が白色硫酸鉛という化合物になるサルフェーションという現象が起こり、電極自体の表面積が減ります。硫酸鉛は電気を通さず抵抗となり、効率が著しく低下します。 ですので、バッテリーを長持ちさせる秘訣はフル充電近くの状態をキープさせてあげることですね。

それでは電圧と電流の話です。電圧はよく12Vとか表示されるものです。 新品でフルに充電されているバッテリーの場合、12Vちょっと計測で出ますが、バイクに接続してキーONで測定すると、インジェクションやらイグナイター等に給電されたりヘッドライトを付けたりと、11V台に下がります。 でも、正常なバッテリーは十分な電流を発生できますので、勢いよくスターターを回すことができます。 エンジンが始動しますとエンジンのオルタネーターで発電し、レギュレーターで整流され、バッテリーを始め各回路に電力を供給します。 そうすると、13V~14V前後まで電圧が上昇し、バッテリーへの充電が開始されます。

電圧だけ見ているとその程度の動き方なので面白くもないのですが、電流を測定できるとバッテリーの今の状態が手に取るように見れて楽しいです。(自分だけかもしれませんが)
イグニッションONで電流計はマイナス5A~10A(アンペア)を示します。 マイナスの値は、エンジンが発電していないのでバッテリーから各回路やランプに電気を供給している状態で、つまり貯金を勢いよく使っている状態でこのまま放置すると、数時間でバッテリーが上がってしまいます。
そこで、スターターモーターを回しますと、これがすごい! マイナスが一時的に20A~40A近くまで(車種により大きく違います)大きくなり、エンジンが始動しますと今度はいきなり+10A~20Aとかになります。
この状態では、エンジンの発電機が各回路に電力を供給してさらに余った電力でバッテリーの充電を始めたことを意味しています。 しばらく、エンジンを回しているとスターターモーターで消費した分の充電が進み、+5A前後になりさらに長く乗っていると、0Aに近づいて行きます。 0Aに近づくとバッテリーの充電は十分と見てよいと思います。 

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そこで、アマゾンでデジタル電圧計・電流計を見つけました。
電圧は赤、電流は青で表示されるものを2000円で購入できます。 このくらいの価格帯ですと、もしすぐ壊れて保障など取り合ってもらえなくても、覚悟できているので腹が立ちません。 アマゾンでのノーブランド品購入はそのような使い方が面白いです。 ただ、驚くことに購入したものは機能しますんで。 びっくりです。

電圧計は通常はACC電源と言われる、イグニッションキーをONにしたときに通電する電源と、車体アースかバッテリーに戻るマイナス線につなげると、キーONで電圧の測定を開始します。

※キーON電源は、GSX1400のACC電源の安全な取り出しにハンドル右スイッチボックスからの電源を取る方法をアップしています。 
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しかし、電流計となると、バッテリーから供給される電流をすべてメーターに通すのは、蚊を退治する為にバズーカ―を使うようなものなので、このメーターに付属してきました、分流器(シャント抵抗)を使います。
このシャント抵抗器は、バッテリーの直近でアース側に割り込ませ、ほぼ電流に影響がでない低い抵抗器を通る前と通った後の電圧落差を測定し、実測値に近い電流として表示できるようにします。


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付属の回路図はこのようになります。
緑の線は電圧測定用で、メーター用電源も安定化電源が入っているのかバッテリーの12Vを使えそうですので、シンプルに配線できそうです。
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デジタルメーターの裏面は、むき出し状態ですんで、これはさすがバイクに取り付けるときはシリコンを充填して防水しないといけません。
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ちゃんと機能するのか自作安定化電源を用いて5Vをかけてみました。
小さなデジタル表示ですが、カウルの中ではちょうど良い大きさで、表示照度も昼間でも見れそうですね。

次回は色々なメーター類があふれてきた、わかばん号のカウル内に取り付けてレポートしたいと思います。


by wakaban0925 | 2016-01-19 20:00 | わかばんの簡単講座・その他

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