人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ヨシムラハイカム交換作業

本日は年末から約束していたGSX1400ST1カムへの交換予定日。
昨晩からの雨が振り続ける中、堺市からコシヨン号が9時に実家にやってきました。

皆仕事の都合等で、タイミングが合う日が今月は今日1日だけ。 当初は神戸からキムハル号のカム交換を優先に予定していましたが、雨が本格的で午後から止むとの予報だったので、遠方のキムハル氏を午後から、コション号を午前と変更しました。

本日のエンジニアは関西のカリスマメカ・・コイケッチ氏。 わかばん号も無事にカム交換も終えているので、コション号で3台目。
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_16383852.jpg
さすが3台目となると、難所はわかっているので作業はテキパキと進みます。

1. シリンダーヘッドカバーを開けるための部品取り外し
・シートを外します。
・サイドカバーを両サイド外します。
・タンクの10mmボルト2本を外し、タンクを半分持ち上げた状態で、燃料ポンプ配線のカプラー、燃料ホースを外します。 (難)燃料ホースはクリップを持ちながら引き抜きますが、タンク下でも、スロットルボディー側でもOK、チョット難所です。
・タンクを後ろにスライドさせながら上に持ち上げると、外れます。(ドレインホースが一緒に抜けてきます)
・オイルクーラー取り付けボルト2本を抜き、フロントフェンダー側に倒れ掛かるように外します。
・ファンも同様に倒します。
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_1640335.jpg

・カムポジションセンサーを取り外します。
・シリンダーヘッドカバーの後方、オイルフィードラインをカバーから外します。
・イグニッションコイルアッシーを左右取り外します。
・2次エアーリードバルブ(左右)フィードを取り外します。
・吸気圧センサーと、2次エアーフィードバルブのボルトを外し、動かせるようにしておきます。
・スパークプラグを抜いておきます。(クランクを手動で回しやすいように)
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_16582365.jpg
これでシリンダーヘッドカバーを外せます。

2. カム交換
・エンジン右シグナルジェネレーターカバーを外します。(19mmのボックスレンチでクランクを回し、OUTのカムの1番→がシリンダーヘッドに対して前方・水平に来たときに、クランクのTマークがタイミングシグナルセンサーと合うようにします。)
・カムチェーンテンショナーを取り外します。(難)(スロットルボディーの下にスペースが小さく、テンショナーを取り外すのに時間がかかります。)
・IN OUTの左右4っのカムシャフトカバーを取り外します。(難)(バルブスプリングで押されているカムカバーは、突然跳ね上がりグロメットをシリンダーヘッド内に落とすことがありますので、慎重にハンマー等で叩きながら外します。)
・サイレントチェーンを引っ張り上げると、カムスプロケットから外れますので、慎重にIN.OUT両カムを抜き取ります。
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_17105858.jpg

・ヨシムラST1カムにノーマルカムからカムスプロケットを移植します。(難)(10mmのボルト2本で留まってますが、高トルクボルトであることと、緩み防止剤が塗布されているので、かなりのコツが必要です。)
・IN OUT両カムにスプロケットを移植します。 脱脂したボルトに緩み止め防止剤塗り、規定トルクで締め上げます。(カムスプロケが180度上下間違いないよう取り付けるために、ノーマルカムを横に並べて作業すると良いです。)
・新しいカムの接触面にモリブデングリスを塗布します。
・元の場所に新しいカムを組み込みます。(難)(クランクのTマークでOUTカムの矢印が水平で前方を向いているとき、OUTカムの2番矢印のピンを含めてINカムの3番矢印と24番目のピンが一致していること)
・コレが確認できたら、Dカムシャフトカバー(INの右側のみ丸棒やすりでヨシムラ指定の削り加工をします)
・カムシャフトカバーをすべて元に戻し、規定トルクで締め上げます。
・カムチェーンテンショナーのガスケットを交換するか、シール剤を塗布してテンショナーロッドを一番縮めた状態で取り付けます。 その後テンショナースプリングを慎重に取り付けます。(注)(テンショナーを取り付けないで、クランクを回すとカムチェーンが駒飛びしてエライ事になります)
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_1725167.jpg
シックネスゲージで規定クリアランス範囲内か各バルブを測定しますが、ST1カムはストックと少し規定範囲が違います。(傾向としては、100分の3ミリほど渋い状態となることが多かったですが、オイルの質や交換頻度や走り方で随分違いました)
・ほぼ規定範囲内治まるようですが、その後シリンダーヘッドカバーを戻します。

後は、取り外した逆に取り付けて行けばOK。

コション号(K6のクーリー仕様)は難なく一発始動! エンジンの回転音もOK。 スロットルボディのバランスもOK。 綺麗な回転してます。

午前9時15分ころ作業をスタートして、11時半には終了! 何と。 2時間15分という快速作業でした。

お昼休憩をしたあと、13時半に神戸からキムハル号到着!
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_17333899.jpg
まったく同じ作業を進めてゆきます。

キムハル号の場合は、さらに作業効率が上がり、1時間半で作業がほぼ終了。

ただし、エンジンを確認で始動したときに、ややアイドリング近辺でバラツキがありそうな音だったので、4連バキュームゲージで同調を取ります。
ヨシムラハイカム交換作業_a0001020_9233133.jpg
(写真キムハル氏)

結果。 1番2番はOK 3・4番もOKだけと左右2気筒づつのバランスが若干狂っていて、右側2気筒分が負圧が少なめ(バタフライが開き気味)でしたので、調整します。

エンジン内部という、間違えば致命的な行程を持ち主の強力を得ながら皆で作業する。 これは新しいイベントですね。 飲み会やナイトミーやツーリングも良いけど、さらに仲間としての結束が固まってくるような気がします。

キムハルさん・コションさん試運転いかがでした?
by wakaban0925 | 2008-01-12 17:41 | わかばんの簡単講座・その他

GSX1400 Explorer


by わかばん